2.ステータスループの調査
2.1 調査方法
配布ポケモンを利用して、「配達員からポケモンを受け取り、ステータスを確認後リセットする」という作業を繰り返し、データを蓄積させます。
(以降この作業を「受取調査」呼びます)
蓄積させたデータを比較し、何らかのループがないかを調査します。
受け取るポケモン:最強クラスプレゼント「カイリュー」Lv50 (性格おっとり固定)
使用ソフト:ポケットモンスターパール
使用DS:DSパールホワイト
受け取った回数:638回
2.2 調査結果
データを蓄積させていくうち、、カイリューの「素早」の値に異常があることに気がつきました。
(ぶっちゃけて言うと、素早さ最高値のカイリューを厳選ついでに調査していたので)
Lv50、性格おっとりのカイリューの素早最高値は「100」ですが、素早100のカイリューの出現頻度がなにやら偏っているようでした。
まず、実際に受取調査した日ごとに、「素早さ100のカイリューが何匹出現したか」を、表2-1に示しました。
結果を見ると、
2/11、2/13の3日間は、素早さ「100」が1匹も出現しておらず、それに対し、2/16では22匹も出現しています。
さらに見ると、特に2/16の19:00〜20:00の時間帯には、わずか1時間の間に、素早100のカイリューが15匹も出現していました。
表2-1 素早100のカイリューの出現数
この結果より、もしかしたら、2/16の19:00〜20:00の間は、素早さ100のカイリューが出現しやすいのかも知れない と考えました。
次に、2/16の19:00〜20:00に出現したカイリューのうち、素早100のカイリューだけを抜き出して、ステータスを比較してみました。
結果を表2-2に示します。
表2-2 素早100のカイリュー(2/16-19:00〜20:00)
ここで、表2-2をよく見てみると、「HP」の値が、ほとんど152か155となっていました。
表2-2をHPで整理・色付けした結果を表2-3に示します。
表2-3 表2-2を「HP」で昇順整理した結果 |
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表2-3を見ると、HP152となっているカイリューの個性は「かけっこがすき」か「あばれるのがすき」です。
「かけっこがすき」「あばれるのがすき」では、最高個体値が30となるので、必然的に素早の個体値も30となります。
また、HP155のときは、個性は「ものおとにびんかん」か「うたれづよい」となっていました。
「ものおとにびんかん」の時は、個体値31とわかります。また、おそらく個体値最高31の「うたれづよい」のときも、素早個体値は31となっていると考えられます。
※「あばれるのがすき」は個体値最高31でした。訂正します。 H20.3.9
つまり、素早個体値30のときはHP152、素早個体値31のときはHP155となっている。(個体値別に組合せが存在する)ということになります。
これより
ある時間帯では、「おなじ個体値の組合せ(HP-素早)を持ったポケモンが出やすい」
・・・というループが存在するのかもしれないと考えました。
(ひとつ、HPが違う値をとっているものも出ていますが、「例外」と考えて、ここでは無視します。)
ここまでは、「19:00〜20:00」の結果を見ていたので、「19:00〜20:00」以外の時間帯ではどうなっているかを調べてみました。
「2/16-20:00〜21:00」の受取調査結果を「HP-素早」が同じものでまとめて、表2-4に示しす。
表2-4 2/16-20:00〜21:00の結果を、HP・素早さで整理(HP-素早が3回以上同じものに色付け)
これを見ると、やはり「HP-素早」が特定値をとるカイリューが何度も出ています。
やはり、「ある時間帯では、「おなじ個体値の組合せ(HP-素早)を持ったポケモンが出やすい」ということがいえるようです。
また、素早100のカイリューに注目してみると、「19:00〜20:00」の時とは違う組み合わせとなっていました。
これより、時刻によって出現する「HP-素早」の組み合わせが異なる と考えることができます。
次のページでは、今回の調査で浮上した仮説を検証するために、さらに調査を進めてみました。